オリコカードのラインナップは大変数多く存在します。
特にもっとも新しいブラックフェイスのカードのシリーズは、高い還元率を誇るだけでなく、スタイリッシュなデザインも大変人気を集めています。
いっぽうで、オリコのラインナップに女性向けのカードはあまり見当たりません。他社のように、キャラクターが描かれたカードもありません。
数少ないオリコの女性向けのカード、「Orihime」などについて、その使い心地を見ていきましょう。
オリコOrihime
オリコカードには実に多くの種類があり、デザインにも定評があるものの、女性受けするカードは決して多くはありません。
その中で異彩を放つのが、オリコOrihimeです。織姫の名称は、オリコから来ているものと思われます。
年会費実質無料にできて、海外旅行傷害保険や、割引優待2種類のプログラムが付いている非常に優れたカードです。国際ブランドは、世界で使えるMasterCardです。
とはいえ現状、宣伝もあまりしておらず、膨大なカードラインナップに埋もれた感があります。
オリコの古いラインナップに属するカードだからでしょう。オリコはもっぱら、新しいタイプのカードに注力していますし、一般的な人気があるのもこちらのほうです。
ですがOrihime、決して実力の劣るカードではありません。
なお、男性が申し込めないわけではありません。オンライン申込フォームでは、ちゃんと性別の選択ができます。
Orihimeのデザイン
Orihimeのデザインは、花柄の2種類、黒地のソメイヨシノと、黄色地のモダンローズを選べます。
どちらかは気に入ることでしょう。
年会費実質無料
Orihimeは初年度年会費無料です。
さらに、年間10万円カードを利用すると翌年度の年会費も無料です。
本来の年会費は税別3,000円です。
近年は、「年に一度の利用で年会費無料」になるカードが多く、利用額「10万円」で無料という基準は珍しいものです。とはいえこのぐらいの額なら、セカンドカードとして持つ場合でも、容易に達成できるものでしょう。
通信料など自動引落しにすれば、到達する額です。
年間利用額によってポイント倍増
オリコの古いラインナップのカードのポイントプログラムは、「暮らスマイル」というものです。
基本のポイント還元率は0.5%ですので、新ラインナップのカードのポイントプログラム「オリコポイント」の「1.0%以上」からすると、いささか見劣りします。
ですが、古いカードには、利用金額によって翌年のポイント還元率が高くなる仕組みがあります。
Orihimeの場合、年間利用額によって翌年のポイント還元率が、このようになります。
50万円以上・・・0.75%
100万円以上・・・0.85%
200万円以上・・・1.0%
年間200万円使い、ようやく新しいカードの還元率に並ぶわけですが、古いタイプなりのメリットもあります。
それは、「暮らスマイル」の有効期限が最大2年と長いことです。
こちらを最初に貯め、次に新しいポイントプログラムであり、有効期限が1年と短めの「オリコポイント」に交換することで、ポイント有効期限を最大限に使えるわけです。
特に、マイルを貯める際には、この有効期限の長さは大きく働きます。
海外旅行傷害保険が付いている
Orihimeには、海外でケガ、病気をした際に200万円までの治療が受けられる内容の海外傷害保険が付いています。
カードを持っているだけで保険が適用される「自動付帯」です。
医療費の上限についていえば、オリコのゴールドカードに付いている海外旅行傷害保険と同内容です。
年会費実質無料で、ゴールドと同じ補償が受けられるのですから、助かります。
充実の福利厚生
次が、Orihimeの最大のポイントです。
福利厚生サービスが2種類も付いています。リロクラブの「Orihime Club Off」と、ベネフィット・ワンの「プログラムN」です。
特に、Orihime Club Offは充実しています。
オリコの「Club Off」提携サービスというと、大人気の格安ゴールドカード「オリコカードザポイントプレミアムゴールド」についている「Orico Club Off」が知られています。
Orihime Club Offはそれに匹敵するサービスです。
グルメ、レジャー、宿泊など全国で使えるサービスが目白押しです。グルメはホテルレストランからカフェ、ラーメンまで割引が受けられます。
レンタカーなど特に安くなっており、最大55%オフです。
いっぽう、プログラムNも、飲食最大20%オフを始め、宿泊や講座の受講など各種サービスが受けられます。今では少々珍しくなった、「N」マークのステッカーが目印のサービスです。
難点として、少々プログラムが古くなり、現在プログラムNの付いたカード自体がレアものになっています。
割引サービスを受けられるのが、自然と老舗の店中心になっていますが、よく探すとホテルレストランなど多数見つかります。
ウィメンズウェルネス
今まで見てきたサービスは、非常にリーズナブルで質の高いものではありますが、特に女性に特化した内容ではありませんでした。
真の女性向け特典が、ウィメンズウェルネス。女性の医師と直接電話で相談ができるサービスです。
カード裏面に、Orihimeコンシェルジュデスクの記載があります。コンシェルジュ経由で手配をしてもらえます。
女性医師の診察を希望する場合は、紹介状が発行されます。
電子マネー内蔵
オリコの新しいカード、オリコカードザポイントと同様、Orihimeもまた、カード本体に電子マネーを2種類搭載しています。
iDとQUICPayです。
クレジットカードで支払った場合と同じ決済となるポストペイ型です。
端末にタッチするだけで支払えますので、コンビニ等で手軽にカード決済ができます。
Orihime以外のオリコの女性向けカード
オリコの公式サイトで、「女性におすすめ」でカードを検索すると、Orihimeを併せて4種類のカードが表示されます。
共通項としては、デザインが揃ってカラフルです。他にはどんな特徴があるでしょうか。
JEWEL-G
ジュエルGはデザインカードで、「ダイヤモンド」「ラインストーン」の2種類のデザインが選べます。
国際ブランドと内蔵の電子マネーにより名称が異なり、MasterCardでiD付は、JEWEL-G iD、JCBでQUICPay付は、JEWEL-G QUICPayとなります。
年会費無料です。
デザインの好みは別にして、年間10万円以上利用する人であれば、サービスは福利厚生の付いたOrihimeが上回っています。
ただし、JEWEL-Gはリボ払い年率が「11.52%」と低いメリットがあります。
一般的には15.0%または18.0%が多い中で、リボのお好きな方にはいいでしょう。
Rosetta
ロゼッタは花柄のデザインカードです。年会費無料です。
このカードは、キャッシング金利15.0%というのが売り物です。一般的な金利は18.0%です。
オリコカードは、キャッシングについてはそれほど注力しているわけではありませんが、珍しい例外です。
国際ブランドがJCBなのに、QUICPayではなくドコモ系のiDが電子マネーとして内蔵されています。
UPty iD Sweet
オリコの「アプティ」と名称がつくカードはいずれもリボ払い専用カードで、このアプティiDスウィートも同様です。
年会費は無料です。
アプティのシリーズの場合、他のカードのリボ払いと違い、「初回手数料無料」のタイプのリボ払いですので、リボ回避は容易です。
毎月の支払額を、高い額にしておくだけで、自動的に一括払いとなり、手数料は発生しません。
このカードは国際ブランドはMasterCardだけであり、「Mastercard Taste of Premium」というサービスが付帯しています。
旅行商品割引や、手荷物宅配、クロークサービスなどが利用できます。
スタンダードのクラスでこのサービスが付くのは珍しいのですが、同じくTaste Of Premiumのついた「オリコカードザポイントアプティ」とは異なり、ポイントプログラムが古い「暮らスマイル」で、貯まりやすさが少々落ちる点は否めません。