オリコカードの数あるラインナップで人気なのは、年会費無料なのにポイント還元率1.0%以上を誇る「オリコカードザポイント」、格安ゴールドの「オリコカードザポイントプレミアムゴールド」などです。
黒を基調としたスタイリッシュなデザインのこれらと、異なる系列のカードもいっぽうで健在です。
そんな1枚、ゴールドカードである「ゴールドアプティ」(Gold UPty)をご紹介します。
デザインは普通の金色をしています。
斬新さに欠ける点は否めませんが、現在でもなお、新規に申し込む価値のあるカードです。
オリコカードゴールドアプティの年会費
オリコカードゴールドアプティの年会費は、税別5,000円です。
さらに、2019年9月まで、Web申込みで初年度年会費無料です。
ゴールドカードとしては、5,000円の年会費は非常に安いものです。
「プレミアムゴールド」の税込1,950円よりは高いものの、ゴールドアプティは「格安ゴールドカード」に位置づけされるカードではありません。
年会費税別10,000円の「ザゴールド」に匹敵するサービスを持っているので、コストパフォーマンスがいいのです。
国際ブランドは、MasterCardとなります。世界中で、もちろん日本でもどこでも使えます。
オリコカード共通ですが、家族カード、ETCカードは年会費無料です。
オリコカードゴールドアプティのポイントプログラム
新しいタイプのオリコカードのポイントプログラムは、カード利用で直接「オリコポイント」が、還元率1.0%以上で貯まる仕組みです。
ゴールドアプティなど旧来のカードはポイントプログラムが異なっていて、「暮らスマイル」という名称が付いています。
カード利用1,000ごとに、1「スマイル」が貯まります。
プログラムの有効期限が「2回目の誕生月」なので、1年間のオリコポイントより長めです。
貯まったポイントをオリコポイントに交換すると、オリコポイントの有効期限もさらに計算できて、実質3倍の期間貯められます。
これは、オリコカードの新ラインナップのカードにはない強みです。
1スマイルがどのぐらいの価値かというと、オリコポイントに交換した際には5ポイント(5円相当)となります。
ポイント還元率でいうと0.5%、オリコカードザポイントなどの新系列のカードの半分しかなく、物足りないように思えます。
ですが、ゴールドアプティをメインのカードとして使う人なら、年間でそこそこの決済をするのではないでしょうか。
1年間(誕生月翌月から起算)のうちに決済額が多いと、翌年の還元率は最大で上記の2.2倍(還元率1.1%)にもなるのです。
決済額に応じて、還元率は次の通りとなります。
- 50万円以上・・・1.7倍(還元率0.85%)
- 100万円以上・・・1.9倍(還元率0.95%)
- 200万円以上・・・2.2倍(還元率1.1%)
年間100万円以上使うユーザーなら、世間の高還元率のカードと比べても、2年目からは決して悪くない還元率となります。
オリコカードゴールドアプティはリボ払い専用カード/ただしリボ回避は簡単
オリコカードのラインナップのうち「アプティ」と名前のついたカードは、リボ払い専用カードです。
ゴールドアプティもこの1枚です。決済が必ずリボ払いになります。
リボ手数料(金利)が10.2%と一般的なカードより低いのはメリットですが、そうだとしてもこれは利息です。利息を発生させないで使うに越したことはありません。
幸い、アプティのようなリボ専用カードのリボ回避は簡単です。「リボ手数料初回無料」という特徴があるからです。
これは、カード締め日から支払日までのリボ手数料が発生しない有利なリボ払いです。
このタイプのカードは、支払日にリボ残高を残さなければ、一括払いとまったく同様の支払となるのです。オリコのリボ払いでは、アプティを名乗るカードのみ、この仕組です。
支払日にリボ残高を残さないためには、自分で設定する月の支払額を、高い数字にしてしまえばいいのです。
毎月20万使う人が、「30万円」を支払額として設定しておくイメージです。
実際にリボを使う際は、締め日を過ぎると手数料が発生する他のオリコカードより有利です。
オリコカードゴールドアプティのゴールドサービス
オリコのラインナップでは古いタイプの「ゴールドアプティ」ですが、ゴールドカードとしてのサービスはどうでしょう。
特に、新系列の格安ゴールド、「プレミアムゴールド」と具体的に比較してみましょう。
ゴールドアプティ | プレミアムゴールド | |
年会費 | 税別5,000円 | 税込1,950円 |
ポイント還元率 | 0.5~1.1% | 1.0%以上 |
ポイント有効期間 | オリコポイントを加えると実質3年 | 1年 |
空港ラウンジ | 利用可 | 利用不可 |
海外旅行傷害保険(医療費上限) | 自動付帯200万円 | 自動付帯200万円 |
iD、QUICPay本体内蔵 | なし | あり |
ロードサービス | あり | なし |
Mastercard Taste of Premium | あり(ゴールド用) | なし |
Orico Club Off | なし | あり |
その他 | リボ専用(回避可) | - |
ラウンジサービス
典型的なゴールドカードのサービスである国内空港のラウンジ利用ですが、ゴールドアプティはOKです。
プレミアムゴールドにない機能です。
ハワイ・ホノルルと韓国・仁川のラウンジも利用可となっています。
海外旅行傷害保険
医療制度の異なる海外で、海外旅行傷害保険は必須です。
上級クレジットカードについている多くの保険は、手続きなしで適用されます。
自動付帯という仕組みですが、ゴールドアプティもこれです。
ゴールドアプティは、死亡・後遺障害時の補償が5,000万円で、プレミアムゴールド(2,000万円)より高額です。
ただ、海外旅行傷害保険のもっとも大事な項目は、ケガ・病気の際の治療費用です。
こちらは200万円まで補償となっていて、格安ゴールドのプレミアムゴールドと同額となっています。
ゴールドカードとすると、やや物足りない補償額です。もう100万円程度欲しいところです。
家族特約はないので、家族カードを持てない未成年のお子様については保険がカバーしていません。
ロードサービス
一般的なゴールドカードのサービスとは少々異なる性質のものですが、ゴールドアプティには、自動車運転時のトラブルに対処するロードサービスが付いています。
内容は本格的で、有料会員サービスのJAFのロードサービスと遜色ありません。
レッカー移動サービス「10kmまで無料」という内容が、「15kmまで無料」のJAFに劣るぐらいの違いです。
マイカーに乗る人であればロードサービスには加入しておきたいところですが、ゴールドアプティ1枚でカバーできます。
Mastercard Taste of Premium
MasterCardの優待サービスが、Taste Of Premiumです。
国際ブランドがMasterCardのカード共通のサービスで、旅行やグルメ等の優待が受けられます。
カードのグレードごとにサービスの中身は違い、ゴールドアプティについては、ゴールドカードとしてのサービスとなります。
このサービスにはカタログが用意されておらず、個別のカード番号で公式サイトにログインして確認します。
そのため、カードごとのサービスを完全に比較するのが困難です。オリコの他のゴールドカード、ザワールドやプレミアムゴールドとの、サービスの正確な比較はできません。
いずれにしても、おおむね次のサービスが受けられます。
- ホテル・旅館の料金優待
- Trip.comの料金優待
- 国際線手荷物宅配サービス
- 海外用携帯電話・Wi-Fiレンタルサービス
- レストラン優待
プレミアムゴールドに負けている部分も
ゴールドアプティが、格下の人気カード「プレミアムゴールド」に負けている部分があります。
プレミアムゴールドの「Orico Club Off」というサービスは、ゴールドアプティにはありません。
Orico Club Offではレストラン、ホテル・旅館、映画、美術館、レンタカーなど多くの分野で優待サービスが受けられるのですが、これはゴールドアプティには付いていません。
またゴールドアプティは、カード本体に電子マネーは内蔵されていません。
まとめ
サービスがやや古く映るようになって、現在の人気が高いとはいえない「ゴールドアプティ」について見てきました。
しかしよく見ますと、ゴールドのサービスと高いポイント還元率を備え、安い年会費のわりに並々ならぬ実力を持つゴールドカードです。
特に年間100万円以上使い、自家用車に乗っているという人に向いています。
ゴールドらしいサービスにこだわりがあるが、高い年会費はイヤだという人にはぴったりの1枚です。