オリコカードのラインナップは多種多様で、年会費無料の「オリコカードザポイント」、格安ゴールドカードの「プレミアムゴールド」などがあります。
いずれも、ポイント還元率が高く、人気を集めているクレジットカードです。
さらにもう1枚、「オリコカードザポイントアプティ」というカードをご紹介します。
年会費無料のクレジットカードで、オリコカードザポイントとよく似ています。違いはどこにあるのでしょうか?
そして、どちらを選んだらいいでしょうか?
オリコカードザポイントアプティはリボ払い専用カード ただし回避できる
オリコカードの代表格は、ブラックフェイスが精悍な、「オリコカードザポイント」です。
一方、白いフェイスのオリコカードザポイントアプティ(Orico Card THE POINT UPty)は、リボ払い専用カードです。
リボ払い専用と聞くと、怖そうだと興味を失くす人もいるかもしれません。
実際にはリボ払い専用カードといっても、利息発生を回避して、実質一回払いのカードとして使うことができますので、恐れる必要はありません。
リボ払いを恐れている人は、大変健全です。
実際、無計画なリボ払いの利用ほど恐ろしいものはありません。カード業者はポイントを多めにつけたりなど、あの手この手でリボ払いを勧めてきますが、カード会社の収益が上がるということは、それだけ利用者が利息を支払っているということです。
とはいえ、計画的なリボ払いなら大変便利です。Uptyのようなリボ専用カードは、主体性を持って、賢く使いこなしたいものです。
オリコカードザポイントアプティのリボ払い回避の方法
リボ払い専用カード、つまりすべての支払が自動的にリボになるのが、オリコカードザポイントアプティの最大の特色。
ですが、設定ひとつですべての支払を一括払いにすることができます。
実に簡単で、会員サイトの「eオリコサービス」で、毎月の支払額を高くすればいいのです。支払額は千円単位で自由に設定できます。
仮に月に15万円程度カードを使う人でも、月々の支払の設定を「20万円」とでもしておけば、リボ残高が生じないので、実質的にすべて一括払いとなります。
ある月だけ25万円の買い物をしたらどうなるでしょう?
臨時の場合にこそ、リボ払いのメリットを活かすのもいいでしょうが、こんな場合も設定次第で全額支払うことができます。心配するには及びません。
カード申込時に月々の支払額を設定するのですが、この際の上限は「5万円」となっています。
ですが、入会後に会員用サイトから千円単位で変更できます。
入会後は、速やかにここまで設定しておくのがいいでしょう。設定を忘れると、すべてリボ払いになってしまいます。
オリコカードザポイントアプティは、「初回リボ手数料不要」のカード
オリコカードザポイントアプティで、リボ回避ができるのは、このカードのリボ払いの性質が「初回リボ手数料不要」だからです。
どういう意味かといいますと、リボの手数料(利息)が発生するのが、本来の支払日からになるということです。
具体的にご説明します。
オリコカード共通の性質として、カードの締め日が月の末日、支払日が翌月の27日です。
3月11日に買い物をすると、3月31日が締め日です。この代金の支払い日は、4月27日です。
決済をリボ払いにした場合は、4月27日に支払うのは自分で設定した支払額だけで、それを超える部分はリボ残高となります。
オリコカードザポイントアプティのような「初回リボ手数料不要」のカードの場合、4月27日から利息が発生するのです。
初回リボ手数料不要なのは、アプティの仕組みであり、オリコカードのリボ払い全般の性質ではありません。
オリコカードザポイントアプティ以外のオリコカードでリボ払いを使うと、リボ残高が発生しない場合でも、カード締め日(月末)から支払日(翌27日)までの利息が発生します。
オリコカードザポイントアプティは、1か月近く利息の発生時が遅くなっていて有利なのです。
どんなカードでもリボ回避ができるわけではありませんのでご注意ください。ただ、オリコカードザポイントアプティのようなリボ払い専用カードについては、可能な場合が多いです。
リボ払い専用カードなのにリボ払いを回避できるのは不思議ですが、「支払いの自由」というサービスを顧客に与えた結果であり、カードの特性からは自然なことなのです。
そして、この手数料無料の性質は、実際にリボ払いを使いたいときには大変有利に働きます。
実質一括払いにした場合でも、月ごとにリボ払いにすることが可能です。
この際の利息の計算が、一般のカードより有利なわけです。
人気のオリコカードザポイントと、オリコカードザポイントアプティはなにが違う?
リボ払い専用カードであるオリコカードザポイントアプティは、リボ払いの手数料発生時期が遅く有利であることをご説明しました。
もっとも、日頃一括払いのカードとして使おうとする場合、他にどんな差があるのでしょうか。
高ポイント還元で人気の高い「オリコカードザポイント」と比較してみます。
年会費
年会費は、どちらのカードも永年無料です。持っているだけでも年会費は発生しません。
ちなみに、オリコカード全体の特色として、ETCカード、家族カードも年会費無料です。
ポイント付与
ポイント付与についてはまったく同じです。ポイント還元率1.0%以上、入会後6か月は2.0%という仕組みは同一です。
オリコモール(会員専用ECモール)を経由してネットショッピングをすると0.5%の特別加算がある点も同一です。
ポイントが貯まって人気のあるオリコカードザポイントですが、この点においてはオリコカードザポイントアプティも、プログラム自体が同じです。
電子マネー
iD、QUICPayの双方がカード本体に搭載されている点も一緒です。
国際ブランド
オリコカードザポイントは、MasterCard以外に「JCB」が選べます。
オリコカードザポイントアプティは、MasterCardだけです。
すでにMasterCardを持っていて国際ブランドを替えたい人にとっては、オリコカードザポイントアプティは魅力が乏しいかもしれません。
違うのは、MasterCard優待特典
見てきましたとおり、オリコカードザポイントアプティを、一括払いのカードとして使った場合は、人気のオリコカードザポイントとほぼ同じです。
いったい何の違いがあるのかというと、ひとつ、オリコカードザポイントにはないサービスが付いています。
それが、「Mastercard Taste of Premium」です。
これは、国際ブランドがMasterCardのカードに共通のサービスですが、オリコカードのラインナップでは、ゴールドカードの「プレミアムゴールド」から付帯しているものです。
年会費無料のカードなのに、このサービスがオリコカードザポイントアプティにだけついているわけです。
Mastercard Taste of Premiumとは?
Taste of Premiumは、旅行や生活におけるMasterCard独自のサービスです。
海外旅行Wi-Fiレンタルやクローク割引サービス、高級旅館割引サービス、ふるさと納税優待などが用意されています。
「Trip.com(トリップドットコム)」の割引など、旅行代金自体を安くしてくれるサービスもあります。
優待の中身は、クレジットカードのクラスによって異なりますので、ゴールドと同じサービスが使えるわけではありません。
サービスカタログは用意されていません。
Taste of Premiumの公式サイトで、カード番号の上10桁を入力すると、プランが表示されます。
まとめ
オリコカードのリボ専用カード、「オリコカードザポイントアプティ」について見てきました。
リボ払いを回避して使いますと、ほぼオリコカードザポイントと同じサービス内容です。
ただし、Taste of Premiumが付いていますので、この点がお得になります。
そして、実際にリボ払いを使うときには利息が小さくなります。
黒いカードより白いほうが好きな人は、オリコカードザポイントアプティも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。