皆さんは、クレジットカードを何枚お持ちでしょうか。
2枚以上のクレジットカードを保有されている方も少なくないかと思います。
今回は、アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードを2枚持ちするメリット・デメリットについて徹底的に分析したいと思います。
既に2枚お持ちの方や、これから2枚持ちを検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードの特徴
今までの記事でも紹介してきたアメックスプラチナカードとSPGアメックスカードですが、改めて簡単に特徴をご紹介します。
※詳しくは後述
この表だけを見ると、SPGアメックスカードに付帯している特典はすべてアメックスプラチナカードでまかなえるように思われるかもしれません。
実際、マリオット系列の関連特典に関しては、アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードで重複している内容が大部分を占めます。
家族カード会員もゴールドエリートステイタスを獲得できるのは、アメックスプラチナカードの強み
ただし、この2枚のカードの特典には1つ大きく異なる点があります。
アメックスプラチナカードの場合は、最大4名まで無料発行が可能な家族カードでもマリオットボンヴォイ ゴールドエリート会員資格を取得可能だということです。
SPGアメックスカードの場合は家族カードを発行しても、マリオットボンヴォイ ゴールドエリート会員資格は本会員にしか付帯しません。
たとえば5人家族が全員、マリオットボンヴォイ ゴールドエリート会員資格をSPGアメックスカードで取得しようとした場合、
(31,000円+消費税)×5名=155,000円+消費税
となり、なんとアメックスプラチナカードの年会費を上回ってしまいます。
5名全員がゴールドエリート会員資格を取得する必要があるケースは稀ですが、無料の家族カードでも上級ステータスを獲得できるのはアメックスプラチナカードの大きな強みです。
アメックスプラチナカードはSPGアメックスカードの完全上位互換ではない
しかし、実際にはSPGアメックスカードには、年会費が4倍以上のアメックスプラチナカードにすら付帯しない特典がいくつかあります。
つまり単純に、アメックスプラチナカードはSPGアメックスカードの完全上位互換というわけではないということです。
逆にいうと、その特典があるからこそ2枚持ちを悩まれる方が多いと言えるのかもしれませんね。
次の章で詳しくご紹介いたします。
SPGアメックスカードのみに付帯するオリジナル特典とは
SPGアメックスカードにのみ付帯する系列特典には、以下の4つがあります。
- 国内の系列レストランで15%オフ
- 系列ホテル・レストランで宿泊および食事で100円=6ポイント獲得
- 年1回、50,000ポイントまでのホテルに無料宿泊
- 年間宿泊実績5日獲得
それぞれ詳しくご紹介いたします。
SPGアメックスカード利用で、マリオット系列ホテルのレストランの飲食代金が15%オフ
1つ目の特典は、日本国内のマリオット系列ホテルの直営レストランやバーでの飲食料金から15%オフになるという特典です。
ホテルのレストランやバーなどで食事をすると結構な金額となるため、15%という数字はかなりお得です。
こちらはウェスティン都ホテル 京都のアクアブルーでSPGアメックスカードを利用した際の明細です。
ちょうど15%の2,085円オフの割引が確認できます。
ただしこちらの特典は、アルコール飲料やアルコールを含むプラン(飲み放題付きのコース料理など)は割引対象外となります。
アルコール飲料も割引対象!?マリオットのレストラン割引には2種類あり!
実はマリオット系列で利用できるレストラン割引は、もう1つあります。
それは、マリオットボンヴォイの会員向けの割引特典です。
こちらは、会員ランクに応じて割引率が変わる特典です。
ゴールドエリート会員であれば、レストランやバーで15%オフの特典を利用可能です。
つまりこの特典は、SPGアメックスカードがなくても、アメックスプラチナカードを保有することで獲得可能なマリオットボンヴォイ ゴールドエリート会員でも利用可能というわけです。
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SPGアメックスカードでの割引は国内のホテルに限定されますが、こちらの割引特典を利用できるレストランとバーは国内外に2,800軒以上あります。
さらにこちらはSPGアメックスカードの特典とは違い、アルコール飲料も割引対象となります。
アルコール飲料を召し上がる際は、たとえSPGアメックスカードを保有していたとしてもこちらの特典を利用する方がお得ですね。
ただし、対象レストラン・バーはある程度限定されています。
一例ではありますが、京都の場合は3つのホテル、7つのレストランとバーが割引対象です。
たとえばウェスティン都ホテル 京都のアクアブルーや、リッツカールトン 京都の懐石 水暉、天麩羅 水暉、鉄板 水暉、鮨 水暉などは割引対象外となります。
マリオットボンヴォイ会員向けの割引を提供しているすべてのホテルは公式サイトより確認することが可能です。
ここがポイント
- SPGアメックスカード特典は、対象のレストラン・バーが多い(国内すべて)だが、アルコールは割引対象外
- マリオットボンヴォイ ゴールドエリート会員特典は、アルコールも割引対象だが、特典利用対象外のレストラン・バーもある
系列ホテル宿泊およびレストランでの利用で、SPGアメックスカードは6%の付与率
2つ目のSPGアメックスカード限定の特典は、系列ホテルを利用した際にボーナスポイントを獲得できる特典です。
100円=6ポイント(通常3ポイント+ボーナス3ポイント)
以前の記事でもご紹介したとおり、SPGアメックスカードのポイントを無料宿泊で利用する際は、1ポイント=2円相当で使うことも可能です。
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その場合は、SPGアメックスカードは約12%という驚異のポイント還元率となります。
これは、ボーナスポイントプログラムに登録したアメックスプラチナカードの、
100円=3ポイント(付与率3%)=3マイル(ANA)≒4.5円~6円(還元率4.5%~6%)
を余裕で上回ります。
ボーナスポイントプログラムについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
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50,000ポイントまでのマリオット系列ホテルに無料宿泊可能
3つ目は、年に1度50,000ポイントまでのマリオット系列ホテルに無料宿泊できる特典です。
2年目にカードを更新し、年会費を支払うことで特典が利用可能となります。
ちなみにマリオットボンヴォイでは、2019年よりホテルのカテゴリーが変更され、オフピークとピークという概念が誕生します。
そのため、50,000ポイントまでの無料宿泊は、
- オフピーク:カテゴリ7まで
- スタンダード:カテゴリ6まで
- ピーク:カテゴリ5まで
このように、利用する時期に応じて宿泊可能なホテルのカテゴリが異なります。
アメックスプラチナにも付帯する同等サービスのフリーステイ・ギフト
なお、アメックスプラチナカードにも2年目以降年会費を支払い、カードを更新することで毎年無料宿泊をすることのできる、フリーステイ・ギフトという特典が付帯しています。
ただしこちらは特典除外日や追加料金が必要な日程があるため、使い勝手がいいのはSPGアメックスカードに付帯する無料宿泊特典と言えるでしょう。
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SPGアメックスカードを保有するだけで、年間宿泊実績を5日獲得できる
SPGアメックスカードに付帯する最後のオリジナル特典は、年間宿泊実績を5日獲得できるという特典です。
と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、結論から言うとこの特典、利用機会がかなり限られます。
というのも、この特典はゴールドエリート会員よりさらにうえのプラチナエリート会員資格の獲得を目指す方専用の特典です。
本来、プラチナエリート会員を獲得するためには、マリオット系列のホテルで1年間に50泊する必要があります。
SPGアメックスカードホルダーなら、すでに5泊分の実績を獲得しているため、45泊でプラチナエリート会員資格を獲得できます。
とはいえ、50泊が45泊になることの恩恵を受けられる人はほんの僅かでしょう。
他の割引特典等と比べると、インパクトの弱い特典だと感じられます。
メリット&デメリットは?アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードの2枚持ち
SPGアメックスカードには、アメックスプラチナカードにすら付帯しないオリジナルの特典がいくつかあることをご紹介しました。
それを踏まえて、アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードを2枚持ちするメリット・デメリットを考察します。
利用対象に応じてアメックスプラチナカードとSPGアメックスカードの使い分けが出来る
最大のメリットとしては、使う状況に応じて2種類のカードを使い分けられるということでしょう。
前述したように、マリオット系列のホテルに宿泊する際はSPGアメックスカードを利用し、ボーナス・ポイント・プログラム対象のショップではアメックスプラチナカードを利用することで、ポイントを効率的に貯めることが可能です。
アメックスプラチナカードで貯めたポイントをANAマイルに移行し、SPGアメックスカードで貯めたポイントを無料宿泊に利用することで、手出し0円の旅行を実現させることも夢ではありません。
2枚分の年会費を支払っても、大半の特典が重複
しかし、デメリットとしてはやはり年会費の問題でしょう。
アメックスプラチナカードとSPGアメックスカードを2枚持ちすることで、年間161,000円+消費税の維持費がかかります。
さらに、前述したようにマリオット関連だけの特典で見ると、ゴールドエリート会員資格やレストランの割引など、大半が重複しています。
重複していない4つの特典のためだけに、SPGアメックスカードの年会費を支払うのはやはりデメリットと言えます。
まとめ
魅力的な特典が数多く付帯するアメックスプラチナカードとSPGアメックスカードですが、やはり維持にはコストがかかります。
とはいえ、結論として筆者はアメックスプラチナカードとSPGアメックスカードの2枚持ちには賛成です。
理由としては、SPGアメックスカードの年会費は、年に1度の無料宿泊特典で完全に元をとれると感じているからです。
そのため、実質無料でSPGアメックスカードの4つのオリジナル特典を使えている、と考えるようにしています。
ただし、めったに旅行をしなかったり、マリオット系列のレストランやバーを利用しない場合は、宝の持ち腐れとなってしまう可能性もあります。
ご自身の旅行の頻度やマリオット系列のレストランなどの利用頻度等によって、2枚持ちをするかどうかを検討してみてください。