カード利用100円につき1ポイント貯まり、さらに貯まったポイントは様々な特典に交換できるダイナースクラブカード。
付与率1%のクレジットカードとして、ポイントの利率的にも普段使いに耐えうるカードですが、その一部が改悪されてしまいました。
今回の記事では、改悪に伴う変更点と、今後の対策をご紹介いたします。
ダイナースクラブカードのポイント付与率が改悪!変更点は?
ダイナースクラブカードは高い年会費を誇りますが、それ以上の特典を享受できる人気のクレジットカードです。
ダイナースクラブカード
- 年会費: 22,000円+消費税
- 家族カード: 5,000円+消費税
- ポイント付与率: 1% (100円につき1ポイント)
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従来のポイント付与率は1%ですが、これがどのように変更になったのでしょうか。
基本のポイント付与率は100円=1ポイントのまま
ダイナースクラブカードのポイント制度が改悪になったといっても、基本付与率は100円=1ポイント(1%)のままです。
しかし一部で、カード利用をしてもポイントが半減したり、付与の対象外となる利用が存在します。
ダイナースクラブカードのポイント対象外・半減の利用対象が追加
ダイナースクラブカードには、もともとポイント付与対象外および付与率が半減となる利用があります。
ポイント還元対象外
- Edyチャージ
- JR東日本モバイルSuica
- キャッシングサービス、ローン
- 年会費、各種オプショナルサービスの参加料
還元率0.5%の利用
- 電力会社
- 水道局
- ガス会社
- 公金・税金
- NHK受信料
- 国民年金保険料
- 医療用商材
- カーディーラーにおける車両購入代金
上記のカード利用に関しては、ダイナースクラブカードのポイントが半減および付与対象外となります。
さらに、2018年からは以下の利用がポイント半減対象として追加されました。
- 総合病院等大型病院
- 有料道路通行料金
- ETC利用料金
- 保険料
- プロバイダー等通信料
- 電話・携帯通話料
- 有料放送サービスおよびそれら加盟店の利用
比較的高額になりやすい利用や、月々の固定費の支払いによるポイントが半減してしまうことになります。
(例)ダイナースクラブカードで月に10万円のポイント半減対象固定費支払いを行った場合
- 改悪前:年間12,000ポイント
- 改悪後:年間6,000ポイント
改悪に伴い、毎年6,000ポイント損をし続けることになってしまいます。
なお、年会費が同価格帯であるアメックスプロパーカードに関しても、ポイントが半減・対象外となる利用があります。
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ポイントを貯める際には、利用した項目がポイント対象となるかの確認が大切です。
ここがポイント
- ダイナースクラブカードの基本付与率は1%のままで変わりなし
- 2018年より、一部の項目がポイント付与半減対象として追加
ダイナースクラブカードのポイントを"使う"場面でも一部改悪あり
ダイナースクラブカードのポイントを貯めるうえでの改悪点をご紹介しましたが、実はたまったポイントを使う際にも一部が改悪となっています。
ANAマイルへの移行上限が年間80,000ポイントから半減
ダイナースクラブカードで貯めたポイントは、1ポイント=1マイルでANAのマイレージに移行が可能です。(別途6,000円+消費税の年間参加費が必要)
ポイント制度の改悪後も、レートは変わらずに1ポイント=1マイルのままで移行が可能ですが、2018年12月21日以降は、年間移行上限が半減してしまいました。
- 改悪前:年間上限80,000ポイント(80,000マイル分)
- 改悪後:年間上限40,000ポイント(40,000マイル分)
貯めたポイントはすべてANAマイルに移行する前提で、さらに年間400万円以上をダイナースクラブカードで決済している方は注意が必要です。
ダイナースクラブカードで貯めたポイントは有効期限がないため、翌年に改めてANAマイルに移行すれば済む話ですが、
という方の場合、400万円以降の決済を別のクレジットカードに分けるという手間が発生してしまいます。
他社クレジットカードもANAマイル移行上限が半減
実はANAマイルの移行上限に関しては、他のクレジットカードの場合でも半減の改悪が散見されます。
アメックスプロパーカードも、ポイントをANAマイルに移行できる年間上限が2019年1月1日より80,000→40,000ポイントに半減されています。
ある意味これは、ANA側での改悪と言えるのかもしれません。
ポイント利用に関するコールセンターの問い合わせ時間が変更
ダイナースクラブカードのコールセンターは、24時間365日年中無休で対応してくれるのが特徴でした。
しかし、2019年1月7日より受付時間が変更となりました。
改悪前 | 年中無休 | |
---|---|---|
改悪後 (2019年1月7日~) |
月~金 | 8:00~20:00 |
土 | 8:00~18:00 | |
日・祝 | × |
直接的なポイント制度の改悪ではありませんが、ポイント関係の手続きや問い合わせをする際のコールセンターとなりますので、今まで以上に不便を感じる可能性が高くなります。
とは言え、ダイナースクラブカードクラスの年会費で、今まで年中無休対応のコールセンターがあったことのほうが珍しかったのかもしれません。
通常、24時間365日対応のコールセンターを設けているのはプラチナカード以上のクレジットカードの場合がほとんどです。
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ダイナースクラブカードのポイント制度改悪に伴う今後の対策
ダイナースクラブカードのポイントを"貯める"と"使う"場面で改悪されたことをご紹介しました。
今後は、そのどちらにも対策を講じる必要がありますね。
ポイント半減対象の項目は別のクレジットカードで支払いを
当たり前のことではありますが、ポイントの付与が半減してしまう項目に関しては、別のクレジットカードでの支払いがおすすめです。
ただし、先にもご紹介した通り、アメックスプロパーカードなど、他社クレジットカードの場合でもポイント付与対象外や半減対象を定めている場合があります。
ポイントが分散してしまうというデメリットもありますが、ポイントを少しでもお得にためるという観点においては、クレジットカードの使い分けが有効です。
ダイナースクラブカードのポイントをANAマイルに移行する場合、サブカードの保有を
続いて貯めたポイントを使う場合の改悪への対策です。
ダイナースクラブカードのポイントをANAマイルに移行する場合、年間移行上限が40,000ポイントとなります。
つまり、年間400万円以上をダイナースクラブカードで決済する場合、同年内に移行しきれないポイントが発生してしまうことになります。
その場合も、ANAマイルを貯められる別のクレジットカードでの使い分けが有効な対策となります。
ここがポイント
ダイナースクラブカードのポイントを"貯める"、"使う"場面の改悪への対策は…
サブカードを保有すること
ダイナースクラブカードと2枚持ちをする場合のおすすめサブカードは
ポイント制度改悪を補うために、ダイナースクラブカードと2枚持ちをすべきおすすめのクレジットカードを2枚ご紹介します。
1枚目は、当サイトでもご紹介しているSPGアメックスカードです。
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スターウッド プリファード ゲスト アメリカン・エキスプレス・カード(通称SPGアメックスカード)
- 年会費:31,000円+消費税
- ANAマイル還元率:1~1.25%
- ANAマイル移行上限:実質無制限
- ANAマイル移行手数料:無料
特筆すべきは、最大で1.25%となるANAマイルの還元率です。
SPGアメックスカードの付与率は3%で、貯めたポイントを3:1のレートでANAマイルに移行が可能です。(還元率1%)
さらに、60,000ポイントごとに5,000ボーナスマイルを獲得できるため、60,000ポイントをANAマイルに移行した場合は25,000マイル(還元率1.25%)となります。
また、肝心のANAマイル移行上限ですが、1日の移行上限が240,000ポイント(=100,000ANAマイル)となります。
365日毎日移行した場合、年間上限は36,500,000マイルとなりますので、実質無制限と考えてよいでしょう。
ただしSPGアメックスカードも、ポイント付与対象外の取引が存在するため、支払う際には注意が必要です。
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知らなきゃ損!アメックスカードポイント活用の大原則
皆さんは、アメックスのクレジットカードをお持ちですか? アメックスのカードには、大きく分けて「プロパーカード」と「提携カード」の2種類が存在します。 プロパーカードとは、アメックスが発行する正規のクレ ...
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続いておすすめなのが、ANA VISA ワイドゴールドカードです。
ANA VISA ワイドゴールドカード
- 年会費:14,000円+消費税(割引制度あり)
- ANAマイル還元率:1%~
- ANAマイル移行上限:無制限
- ANAマイル移行手数料:無料
ANAの名を冠するだけあり、ANAマイルを効率よく貯められるクレジットカードです。
基本の年会費は14,000円+消費税ですが、web明細書サービスとマイ・ペイす・リボに登録のうえ、年1回でも手数料を発生させることで、年会費は9,500円+消費税まで下がります。
基本のANAマイル還元率は1%ですが、利用額に応じたボーナスやマイ・ペイす・リボで常に少額の手数料を発生させ続けることで、最大約1.7%の還元率まで上げることも可能です。
さらに、ダイナースクラブカードやアメックスカードのように、ポイント付与対象外の項目が少ないのも嬉しいですね。(国民年金保険料や電子マネーチャージなどはポイント付与対象外)
まとめ
ダイナースクラブカードのポイント制度の改悪は、主に以下の3つです。
- ポイント付与半減の利用項目が追加
- ポイントをANAマイルに移行できる上限が80,000→40,000ポイントに
- ポイント等に関するコールセンターの営業時間短縮
この改悪の対策として、サブのクレジットカードを保有することが有効です。
サブカードの年会費が発生してしまうデメリットはありますが、ご紹介した2種類のカードは、年会費を上回る特典を享受できるうえ、高還元率により非常にお得にマイルを貯めることが可能です。
ダイナースクラブカードで保険料などの固定費を引き続き支払っている方は、支払い方法の変更やサブカードの保有を検討してみてください。